世界に賭ける想い|カヌースプリント日本代表・當銘孝仁

Targets世界に賭ける想い

カヌースプリント日本代表・當銘孝仁(とうめたかのり)

来年にかける思い

 地元、沖縄の伝統行事「糸満ハーレー」で手漕ぎ船を漕ぎ、高校生からはじめたカヌー競技にのめり込んでいた私が初めて五輪を意識したのは2015年。五輪予選に挑戦できる権利を得た時です。それまではオリンピックを想像しても漠然としたものでしかなく、大変さや、どういった過程でメダリストが生まれるかもよくわかっていませんでした。

それまで何度も重要なレースに挑戦してきましたが今思えば、2015年までの私達はカヌーを知らなかったと思います。

私たちは漠然とした物を、知識がないままひたすら追いかけていました。
私たちのチームは素人ですべてが手探りでした。
たった1本のレースの為に多くの時間を費やしましたが、プロの世界は、ただ努力に費やした時間が物を言うような世界ではありません。
結局、カヌースプリント日本チームは一人もリオ五輪に行く事はできませんでした。

転機は2015年のリオオリンピック最終予選のアジア選手権での敗退でした。
翌年、コーチ陣が一新され、新たな体制でスタートを切りました。
カヌーに対する技術面の知識も加わり、東京五輪に向けた新しい流れができました。
結果はタイムにストレートに表れました。
ベストタイムを更新し続け、これまでの日本人選手ではだせなかったタイムを記録、さらに更新しています。
自分達が置かれている状況は明らかに前回の時と変わりました。
東京五輪の出場権獲得もすぐ目の前にあり、実力で獲れる、と言える位置まできています。

来年(2021年)はこれまで培ってきたカヌー人生の集大成と位置付けています。
この一年にさらに集中し、これまで学んだトレーニング法や技術、体力を更に磨き、「東京の地で必ずメダルを獲得する」という強い意志と覚悟を持って臨んでいます。